第1感

今日紹介するのは、マルコム・グラッドウェル著の「第1感」です。

みなさん、瞬時の判断で直感的にこれが正しい分かった経験ありませんか。なぜ正しいか理由は説明できないけれど、直感的になんとなく分かる感覚です。

例えば、詳しい説明や状況を聞く前に、あの夫婦は長続きしなさそうとか、この取引は自分にとって不利だと直感的に感じる感覚です。

よく考えていないのに、瞬時に正しい状況判断ができることを著者は「第1感」と表現し、なぜそのような現象が起こるのか事例を踏まえて分かりやすく説明してくれています。

 

なぜ直感で正しい判断ができるのか?

人は一瞬の状況を輪切りにして、判断に必要な情報のみを無意識に切り取ることによって瞬時の判断を行うことができるということです。

例えば、人の機嫌の良し悪しを判断するのに微妙な表情の変化を読みとっています。

つまり、細かい表情の変化を輪切りにし、機嫌に直結する部分のみに集中して判断を行なっているのです。優れた判断には情報の節約が欠かせません。

この直感は、リハーサルとルール、訓練によって精度を高めることが可能です。

 

しかし、この判断がうまくできなくなる時があります。

それは、環境(外界)の影響を強く受けている時、興奮しすぎている時です。自分がこの状態になっていないか、客観的に判断できるようにしておくことが判断を間違えないためには重要です。

 

「第1感」をどう使い分ければよいのか?

直感的に判断して得する時と損する時があることを知った上で使い分ける必要があります。

例えば、セールスマンの場合。客の求めているものや心理状態を瞬時に判断することは売り上げに直結するので、直感での判断が得をする場面です。逆に、客を性別や年齢、服装などの見た目で判断することは、色々な人に売れる可能性を狭めてしまうため損をする場面です。この場合、外見についての直感はオフにし、熟考した方が良いでしょう。

 

この「第1感」のメカニズムを理解して生活することで、より正しい判断ができるようになるのではないでしょうか。